凛歌side





家を出て数日





真城さんからの連絡はない

生活は特に変わらない







「凛歌ぁ、レポート見せて」

「うん」

「それより明日のサークル行くでしょ?」

「ビーチでバーベキューの?」

「そう」

「…………うん。行くよ」








真城さんは私が居なくても困らない

そんなの分かりきっていたことなのに





いざ、それが現実で起こると苦しい




私は全く妻として真城さんを支えて居なかったと痛感する






「り~んかちゃん!!明日は勿論水着だよね」

「先輩。鬱陶しいです」

「白のビキニも似合うと思うけど俺的には黒のビキニを着て欲しいな」

「あ、亜芽レポートロッカーだ」

「冷たい凛歌ちゃんも可愛い!!」





いつもは鬱陶しさしか感じなかった安条先輩のスキンシップも今は真城さんのことを忘れさせてくれる




「…………泣いた?」

「え?」

「目元が赤い」

「あ…………さっきゴミが入ってしまったので」






先輩は私と真城さんのこと知らないハズ

どうして私が泣いたこと分かったのだろうか






目元はメイクで隠していつも通り振る舞っているつもりなのに