杉浦くんの手と私の手。

んな!?


杉浦くんのせいでしょ!?


私は両手をグーにしてポカポカと杉浦くんの体を殴る。


杉浦くんは、うわっと言いながら私を見て呆れたように言った。


「痛くねぇーけど痛いだろ!!」


「いみわふぁんない!!」


「お前のいってる意味のがわかんねーよ!!」


わかってるじゃない!!!


私のほっぺをつかむ杉浦くんの手を、ガシッとつかんで無理やり振りほどくと廊下を走る。


「あ、こら!待て!!」


杉浦くんも追いかけてくる。


私はすぐそばにあった手洗い場で、ホースが繋がったままになった蛇口に手をかける。


「え!?おい…それはやめろよ!?」


私はニヤッと笑って杉浦くんにホースを向けて言った。


「杉浦くん!覚悟!!」


私は思いっきり蛇口をひねる。


「うわぁぁぁぁ!!!」


杉浦くんめがけて水が飛び出す。