杉浦くんの手と私の手。

涙目になった私が、杉浦くんにはもっとおかしかったらしくケラケラ笑いながら言った。


「だって、いきなり変なこと言ったかと思うと何も話さなくったから心配したんだよ!しかも、黙ってるキヨが何でか俺の知ってるキヨじゃない見たいだっからさ!」


私は目を見開いて固まった。


…もう、何だか杉浦くんに隠し事ができる気がしないよ。


たまにドキッとする。


核心をつかれるから。


だからたまに、杉浦くんがすごく嫌になる。


透き通るようなその目に、全部見透かされてるようで。