そして現在ー
「(はっ…思い出した、確か名前は…)」
ハッと、机にふせていた顔をあげる
「マコト、さん…」
入学式のことを振り返ると、思い出した
恩人の名前は「マコトさん」
恩人の名前を忘れるなんて、つくづく失礼な奴だと自分でも思う
人のことを覚えるのが苦手で、あったことを覚えていたとしても"誰と"という肝心のことを忘れてしまう
まあ、もう三年くらいたったから、仕方がないかな
なんて思いながら
彼を思い出したことがうれしいのか
頬が緩んでしまうんだ
(ちーちゃん、お昼食べよー…って、何か嬉しいことあったの?)
(…っっ//)
(ふふっ)
((名前を思い出していて喜んでいたなんて、恥ずかしくて言えない…//))
