はっと我に返ると、背の高い男の子が立っていた 「えっと、木から降りられなくなってしまいまして…」 抱えていた猫も同意というように「ニャア」 と鳴いた 「よいしょ…」 「??」 彼はカバンをおいて、こちらにおいでというように大きく手を広げた 「あれ、違った?」 といって、首を傾げるものだから ぶんぶんと首を横に降って 「ち、違わない、です」