「…とはいったものの…」
今は下校時間を大分すぎていて、人があまりいない。
部活生徒は居るのだけれど、そもそも彼が何部に入っているのか
そもそも部活に入っていないのか、そんなことはもちろん知らない
「うーん…どうしよう、かな」
「とりあえず、学校周辺を探してみよう」
無理なんて最初から言わない
「やっぱり、そんな簡単に見つかるはずないか…」
その時だった
後ろ姿だけど、わかる
皆より一つ分くらい高い、そんな頭
後ろ姿だけど、このオーラ
彼はー…
「…あの」
何故だか声が震えてしまう
「三村くん…だよね?」
確信したはずなのにやっぱり疑問系になっちゃう
彼が振り向いたとき
心臓がどきどき、した
