「おい、あれって!」
 
リュウが校門の前の黒い車を指す。
 
ん?なんだありゃ。やけに長いその車を見つめる。

 すると、その車の中から、僕と同じ年ごろだろうか?1人の少女が降りてきた。
 
その姿に、その場にいた誰もが目をうばわれた。
 
艶のあるしなやかな黒髪。

触れると折れてしまいそうな華奢な体。そして

何より今にもこぼれそうな大きな瞳。

 すごく綺麗な人だな………。
 
恋愛とかにあまり興味がない僕でも、思わずドキッとした。