いつもの日常は、たいちゃんの声から始まる。





「理央ー学校行くぞー」





「はーい!待って〜」





「早くしろよ〜」





靴を履きながら、たいちゃんを追った。
だけど、バカな私は玄関の階段に躓いた。





「わっ!!」





「危ないっ!!」





頭から落ちると思っていたけど、落ちなかったみたいで、多分たいちゃんが助けてくれたんだろう。





普通はこういうハプニング、彼氏と彼女だと嬉しいんだろうけど……





私達の場合は違う。
電柱から妙な視線と、通学路から六人くらいの女子が凄い勢いでやってきた。





「「太一くん、大丈夫〜!?」」





「わわっ!!」





「みっみんな……落ち着いて、な?」





こういう落ちなんです。
最終的に私は完全に除け者扱い。





だんだんこうなると正直言って、たいちゃんに、迎えに来てほしくない。


なんて、たいちゃんに言えるはずもなく、私は今日もトボトボ通学をするのだった。