私、小柳 リン。中学2年。彼氏持ち。わりと真面目!?そして、今はめちゃくちゃテンション上がってる!なぜなら今日から夏休みだから。やっほーー!!!!なんて、思ってると目の前には山の様に積み重なった宿題が…とほほほほ。でも大丈夫。私には強ーい味方がいる。それは、彼氏のゆーき。漢字で書くと本田 悠宇紀なんだけど、ゆーきの方が言いやすいからゆーきって言ってる。そのゆーきがなんでそんなに強い味方かというと、そうゆーきは超かしこい。毎回テストでは5番以内に入ってるしね。頼れる。あと、私の中学は校則が緩いっていうか先生もちょっとあきらめ気味なんだけど、結構髪の毛を染めてる人が多い。ゆーきもそう。明るめの茶髪、しかもゆーきはかなりのイケメンでしかもちょいヤンな感じ。そんなゆーきが大好きだからもっと釣り合うような女になろうと最近は努力もしたりして。そこで、私は決心した。今回の夏休みは、髪の毛を染める!私的には結構重大な決心。その日の晩ご飯のときに私は家族に切り出した。
「あのね、この夏休み私髪の毛染めたいんだ。いいよね。」
『はぁ?何言ってるの。そんなだらしなく見えるようなことは何があっても許さない。あぁ、悠宇紀くんのせいね。そうじゃないと、真面目なリンがこんなこというはずないわ。もっとおとなしい子と付き合いなさい。』
お母さんのこの言葉によって私の中で何かが崩れた。確かにゆーきは見た目はヤンキーかもしんないだけどすっごく優しくて、いい人なのになんでゆーきのことをここまで否定されなくちゃなんないんだろう。だんだんお母さんに対して腹が立ってきた。気付いたときには席を立って、自分の部屋に駆け込んでい。その夜ゆーきに電話した。
「なんでお母さんわかってくんないのぉぉ。ムカつく。」
『リン相当ムカついてんな。明日一緒にあそぼーぜ。そしたら気分も晴れんだろ。』
「まじ?行く行く。ってかどこ行く?」
『映画行こーぜ。俺観たい映画あんだけど』
「うんいーよ。ゆーきと一緒ならどこでもいい。ってか何の映画?」
『あれだよ、あれ…』
と言ってゆーきが言ったのはまさかの恋愛映画だった。そんなイメージなかったから、びっくりしたけど、私も気になってたからいいよ、っていって電話を切った。
何着ていこー!?電話の途中からはもうそのことしか考えてなかった。お気に入りのワンピースか、それとも買ったばっかのスカートか。それとも短パン?ってかゆーきってどんな服が好きだっけ?
さんざん迷ったあげくにこの前買ったスカートにTシャツで行くことにした。
朝10時に迎えに行くって言われたから、5分前に家をでるともうゆーきが来ていた。鏡のまえでさんざんチェックしたのにゆーきを前にすると、おかしな所がないかもう一度確認したくなった。
「お、お、おはよう。」
『おう、カワイーじゃん。俺そーいう服好き。んじゃ行くか』
ゆーきに褒められてほっとしたのもつかの間、ゆーきに釣り合えてんのかなってことがまた気になってきた。ゆーきは腕にセンスのいいバングルをはめている。かっこいいなぁ、なんて思って見てたらゆーきにとんでもないことを言われた。
『お前さっきから俺の手見てっけど、そんなに手ぇつなぎたい訳?』
「はい?!そんな訳ないでしょ。この自意識過剰。」
『嘘だって、早く手ぇ出せよ。ちょっといじめただけじゃんか。拗ねんなよ。』
「拗ねてないし、あーあしょうがないな、つないであげるか。」
『てめぇ、言うじゃねーか』
実を言うと私たちのカップルは、校内では有名で羨ましがられている。結構フツーに手はつなぐし、キスもまぁそれなりにしてる。中1の夏ぐらいから付き合ってる。この前付き合って1年を迎えた。結構長いけどゆーきのことで知らないことはまだまだたくさんある。ゆーきは暴走族とつながってるってずっと前に聞いたことがある、それがほんとかも知らないっていっても嘘だと思うけど…多分。
1番心配なのは、ゆーきの追っかけ。女子って怖い。何度も嫌がらせを受けた。まぁ全部ゆーきが助けてくれる。あたりまえっちゃあたりまえなのかもしんないけど。ゆーきはいつも私に大好きっていってくれる。でもたまに変なことも言う。もし俺が裏の顔を持ってたらどーする?とか、突然言い出すからなんか怖い。でもどんなゆーきでも好きだよ、っていったら安心してた。あのときはビックリした。何かやましいことでもあんのかな?まぁこんなこと考えててもきりがない。大切なのは今日を楽しむこと!