けどその前に、警察やFBIによる捜査に協力してやらなきゃならないか、奴らオレの話し信用するのか?別の星へ飛ばされて、歩いている凶器の宇宙人、いや怪物。FBIなら信じるかな。

ジョン・スミスは意味のない事を思っている。夢であるのならニュースになるハズがなく、警察ましてやFBIの捜査などあるハズがない。世話になる物と言えばエレベーター内で倒れたジョン・スミスを病院へと運んでいる救急車位だ。ジョンは自分自身が恐怖により混乱しているのを気付いていないのだ。無理もない。

ふらつく足取りで0.2マイル程前へ進んだ。山々はやはり高くなっていた。それも恐ろしく高く山頂は暗黒の空へと吸い込まれていて拝む事も出来ない。高さは分からない。中国エベレストよりも遥かに高いだろう。ジョンはしばらくその山に見入っていた。「高いな何マイル位あるんだろう、世界一だな。」

その時、あの怪物が姿を現した。ジョン・スミスの左側の岩陰から姿を現した。

「ヒッ!。」泣き声の様にしゃくり上げた。