手をのばす

沙耶はそんな私を気にするそぶりもなく言った。


「それでもう朝からずうっと鏡とにらめっこしてて、何度も何度もやり直したんだけれど・・・もうだめだーって思って、由紀子の家に来ちゃったの」

「そう」

「すっぴんで恥ずかしかったけど、そんなの気にする余裕もなくなっちゃって」

「うん」


あいずちしか打てない私は何か言わねば、と

「・・・・・・どんな風にしたかったの?」

勇気を出して尋ねてみると




「由紀子みたいにしたいの」


沙耶はきっぱりと答えた。