気づけば、あたしたち3人は地面に寝転がっていた。

下が上野さん、真ん中があたし、上が安部さんのサンドイッチ状態だ。

「イタタタタ…って、きゃっ!?」

躰を起こそうとしたら、安部さんがあたしの胸に顔を埋めていた。

「アタタ…って、柔らかい?」

安部さんがあたしの胸から顔をあげた。

「安部くん、ノゾミちゃんに何してるの?」

後ろから上野さんが声をかけてきた。

「ちょっと待て、今のは事故だ。

俺はノゾミちゃんの胸に顔を埋めたこと以外何もしていない!」

安部さんは首を横に振ると、上野さんに言った。

「事故だと思うんだったら、今すぐ離れろ。

いつまで胸に顔埋めてんだよ!」

また勝手にケンカを始めた2人に、あたしはいつこの躰を解放してもらえるのだろうと不安になった。