Candy House

安部さんはこの通り嫌がってるし、くじを引いた当人である上野さんは欲しくなさそうだし。

この場合は、あたしが持つしか選択肢がないだろう。

小銭入れとして使うか。

「よし、最後だ」

上野さんは腕まくりをすると、ヒモを慎重に選び始めた。

ラストチャンスだからと言うことなのか、結構気合いが入ってるなあ。

決まったのか、上野さんは慎重に選んだヒモを引いた。

「おっ、すげーじゃん」

安部さんが言った。

当たったのは花火セットだった。

「はい、お疲れ様」

屋台のおじさんが上野さんに花火セットを渡した。

「ありがとうございましたー」

あたしたちはくじ引きの屋台を後にした。