「希望ちゃん、どこにいるのぉ?」

泣きそうな声であたしを探している生形さんに、安部さんが秘密にしろと言うように人差し指を自分の唇に当てた。

上野さんも安部さんのマネをするように人差し指を自分の唇に当てた。

あたしは2人に首を縦に振ってうなずくと、人差し指を唇に当てた。

あたしたちもそろそろとドロボーのように足を動かした後、店の中に入った。

「まあ、これで彼女も少しは懲りただろうに」

安部さんは笑いながら言った。

「ノゾミちゃんは俺らのものなんだから」

上野さんが笑いながら、あたしの唇に自分の唇を落とした。