Candy House

「えーっと…あたしも見た訳ではないんです。

ぶつかっただけで、その人が不動産屋さんがある方向から走ってきたなと言うだけで…」

あたしはおまわりさんに説明した。

「なるほど」

おまわりさんは手帳を開くと、そこにあたしが説明したことを書き始めた。

「それで、ドロボーは…えーっと、失礼ですが、お名前の方をおうかがいしてもよろしいでしょうか?」

おまわりさんが聞いてきた。

そう言えば、自分の名前を名乗ることを忘れていた。

「雨宮希望です」

あたしは自分の名前を名乗った。

「はい、雨宮さんね。

ドロボーは雨宮さんとぶつかった後、どちらへ行かれましたか?」

おまわりさんが質問してきた。