普通病棟に移ったと聞いて私は会える期待と、何故会えなかったのか?
という不安で一杯だった。

病室の前まで来て息を大きく吸い込む。


<トントン>

ノックをしても反応はない。

そっとドアを開けると奥の右側のベッドに碧が寝ていた。


花瓶の横にラムネを置き
パイプ椅子に座り寝顔を見た。


“アオ、少し痩せたね"


涙が頬を伝った。