ガラガラ

駄菓子屋の錆びたシャッターが開いた。


「アオちゃん、おはよう」

「あっ…おばあちゃん!!おはようございます」

茜が俺をアオと呼ぶから、このおばあちゃんは俺の名前をアオだと思っている。

「なんだか降りそうな空だね」

気がつくと空は灰色の雲に覆われてた。


「アオちゃん中に入って」

「…はい」

おばあちゃんは俺の為に牛乳を温めてくれた。


「茜ちゃんと待ち合わせかい?」

「いえ、茜は学校です」

「あら、昨日は会えた?」

「いえ」

「茜ちゃん毎日アオちゃんのこと待っていたんだけどね」


“茜が待っていた?"