俺の後を小走りに着いてくる瑞希。
“こんな光景、前にもあったな"
俺は少しゆっくり歩き始めると瑞希はようやく隣に並んで歩き出す。
「碧はさーいつも早くて、ついてけないよ」
「そうだったかもな」
「えっ!?」
「何でもない」
ゴミを焼却炉に放り込み再び職員室へと向かう
「碧、持つよ」
「いいよ」
「アリガト」
瑞希は半歩下がって歩く
俺が瑞希の方を見て
「瑞希何してんの」
「あ、碧!!前」
「茜!」
茜が青木と並んで近づいてくる。
「アオ!瑞希ちゃん」
「茜、久しぶり」
「うん!なかなか会えないよね」
青木が茜の腕をトンと軽く押す
「藤原、行こっか遅れるよ」
「そうだね、アオ明日ね」
「…ん」
“今のはなんだよ…青木のやつ…"
本当のところ朝の初詣の話を1日中考えていた。
俺は茜を信じていたし、同級生なんだから、そのぐらい…って思った。
いざ2人並んでいるのを見ると俺は嫉妬して…
どうにかなりそうだった。
「碧?」
「おぅ、さっさと帰ろうぜ」
教室に戻り鞄を待つ。
「瑞希は何で帰るの?」
「バスだよ」
「じゃバス停まで一緒に帰るか?」
「久しぶりに一緒に帰りますか」
小さな抵抗……だな

