季節は冬
クリスマまであと2週間

そして今日は約束の日曜日
茜との待ち合わせ場所は、いつもの駄菓子屋。
駄菓子屋のお婆さんとは、すっかり顔馴染みになって
雨の日なんかは店の中で談笑するまでになった。


「アオー寒いねー
アオの鼻真っ赤だよ」

「俺、寒いのマジ苦手、茜はさーいつも元気だな」

「まぁねー
アオが一緒だと元気百倍!」

「おっ!元気百倍とかって…久しぶりに聞いたぜ」

自然に繋がれる手。


俺達のデートは、とっても地味かもしれない。
公園で散歩したりファーストフードで食事をしたり
ただ、それだけ。

高校生らしいといえば、それまでだが
ついこの間までは違ってたから…
俺に付く女は必死だった。
俺が喜びそうなことを、したがる。
それが嬉しいとか幸せとか一度も思ったことは無かった。
愛も無く、息苦しい、
ぎこちない付き合い方。


俺が自然体でいられる女は茜



そして、もうひとりいたが…





… 忘れた