「なぁーおんぶって恥ずかしいか?」

俺の顔を見てニコッと笑い

「全然ヘイキ!!」

と、あっさり答える。
意外な返事にこちらが戸惑う。

仕方なく周りを見渡して
斜め前にあるスタンドの人に事情を説明して
自転車を隅の方に置かせてもらった。


「ほらっ」

体制を低くして背中を向ける

その子は何の躊躇もなく
応じる。

その子の両手が俺の首筋に軽く回される


俺は、ゆっくり歩き出した。