朝メシもそこそこに家を出る。
晴れてる日は自転車通学。
家の横から直ぐに上がったサイクリングロードを入って暫く進むと
いつも見かける女の子がいる。


“あっ!また会ったな"


30メートルほど先に自転車を走らせる同じ学校の制服を着た女子。
いつもながら、ゆっくり走っているのを
追い越し、走り去るのだが
今日はそうもいかなかった。

その子は時々空を見上げては
左右にフラフラ揺れて
危なっかしくて追い越すことが出来なかった。


“うわっ!!絶対転ぶ!"


そして予想してた通り…

「きゃーー」

そんな悲鳴を上げて倒れこんだ。

“やっぱりなー"

そう呟いて俺は横を通り過ぎた。