春休みが終わる頃アオは旅立つ。

簡単には会いに行けない

アオはリハビリを続けながら私達と過ごした。


私は、どうしても行きたい場所に連れて行く。

自転車は、しばらく無理で
私がアオの家まで迎えに行きサイクリングロードを歩く。

「ここが、通学路」

「家から近いんだな」

「私は、いつも碧に追い越されていたんだよ」

「俺は、茜ちゃんにナンパしなかった?」

「全然だよ」

「そうか…」

「私が転んだのは、あの辺り、碧が助けてくれた」

「俺が?」

「うん、おんぶしてくれた」