この気持ちに気付かないで



落ち着け、落ち着くんだ俺。


くっそー。



プリンなんか生クリームで埋めてやる!


うーーー。



もうちょっと俺のこと意識したっていいだろ!


・・・って意識したら駄目だよな。


兄弟じゃいられなくなる。



父さんと母さんが悲しむ・・・・。


俺がおかしいんだよな・・・・。



桜が焼き鮭と味噌汁、肉じゃがご飯を運んでくる。


一歩踏み出す度たわわにゆれてる・・・。


って!



俺の視線やばいだろ。


見てるのばれる!



「梓、たべよっか。」


隣に座った桜がいう。



「あぁ。うん。」


手を合わせて


「いただきまーす」
「いただきます」


絶対に隣を見てはいけない。


ご飯に集中するんだ俺。



肉じゃがうまいな。



4食連続だけど・・・!


見ないようにと思ったらより気になる。



視界の端に入ってくるのが気になりすぎる!



ごまかすようにひたすら肉じゃがをつまむ。




・・・ん?



なんか視線を感じるような?


ちらっと隣を見るとやっぱり桜が俺を見ていた。



「なに?」



「え?っあ、ううん。なんでもないよ」




俺に見とれちゃった?



なんつって・・・・


なんか虚しい。



あ、肉じゃが無くなった。


ひとりでたべすぎた。


「あー。ごめん。一人で肉じゃがたべちゃった」



「全然いいよ!あたし飽きてきてたから」


「ならよかった」



ちょっとこっちを見上げる顔が俺の心を射る。



あぁ、俺、桜のこと好きすぎてもうだめかも。


あまりのかわいさについ頭を撫でる。



と、同時に俺の視界にばっちし焦点があってしまったたわわな・・・・



~~~っくそ!




勢いよく視線を外す。