「さくら・・・・」


「なに?」


「いい加減なんか上羽織ったら?風邪ひくよ」


梓って優しいんだよね。


その優しさにもドキドキしてしまう。


心拍数とともに体温も上がる。



「まだホカホカしてるから大丈夫」


「そうじゃなくて・・・・いいから」


梓は立ち上がると、さっき取り込んでた洗濯物からあたしのカーディガンをとってくれた。


「ありがと」


「・・・・それでもだめか・・・」


「そんなことないよ?あったかいからこれで風邪はひかないよ。」


「あーうん。」


梓はなんだか歯切れの悪い返事をしながらご飯を再開した。

あたしも、ぼんやりテレビをみつつたべる。



「桜ってさー」

不意を声をかけられた。