つか、なんで気づかないんだ?



「相田とかよくお前のことかわいーかわいーって教室でさわいでんじゃん」


「沙耶?女子同士のかわいいは別物でしょ。」



・・・・・それは、つまり?

「じゃあ、男にかわいいって思われたいんだ。彼氏でも欲しくなったの?散々告られては断ってるくせに」


「彼氏がいたらいいかもね」


俺は血の気がひいっていた。


なのに、心拍数はいままでに無いくらい早くなる。



桜が彼氏をほしがってる?


うそ・・・だろ?


おまえが他の男と一緒にいるとか、キスしたり、その先も・・・・



有り得ない。


そんなことになったら俺はどうしたらいい?


いままで告白されても全部断ってたみたいだから、興味ないんだと思ってた・・・・



はっ!


こんな気持ち桜にバレたらヤバい。


本当に隣に居られなくなる。


俺は冷静な振りをして



「あっそ。どーでもいいけど、桜には似合わないからボタンは閉めとけ。」


そう言った。


「桜って彼氏ほしかったのーーー!?」


!?


突然現れ相田が絶叫した。



その言葉に周りの登校中の男達が桜を見ながらひそひそにやにやと何やら話し始めた。


あ、やばい。


桜が狙われる・・・


どうしようもなく焦り冷静に慣れない俺は、桜や相田に察せられる前に2人から離れて教室へ向かった。