目が覚めたらいつもの天井だった。

ー嫌な夢を見た。

 私が復讐を誓った日。
6年前のあの日、私から全てを奪っていった。父を母を、そしてリンをー。
 今では居ないことにすっかり慣れてしまったが、家族と一緒に楽しそうにしている人達を見ると胸が苦しく、同時に羨ましく思う。
 
ピピピピピピ

けたたましい音で目覚まし時計が鳴りだす。私は慌てて目覚ましを止めると、ベットから起き出し洗面所へ向かった。
 顔を洗い、リビングに行くとクローゼットを開けて真新しい制服を取り出し着替え始める。
それと同時に魔法を駆使し冷蔵庫にはいっていた料理を温めなおしていく。着替え終わった頃には朝食がテーブルの上にならんでいた。昨日予め作っておいたものだ。
 今日は温めたご飯に味噌汁、焼き鮭と大根おろしつきという和風である。
 10分程で食べ終え、私は再び洗面所へそして同時に魔法で後片付けをし、髪型セットする。
 
 鏡の前に立つと自分の姿がわかる。昔父と母によく似ていて好きだった顔が、今では大嫌いである。
 ・・・思い出してしまうから。
髪は母似で銀色で胸の辺りまで伸ばしてあり、毛先が少しウェーブしている。顔は比較的に整っていて目は少々つり目ぎみ。瞳の色は父似で右が赤、左が青のオッドアイ。全体を見ると私は父似である。