少しでもいいからしゃべりたい。


「さーえちゃん♪」


下がっていた顔を上げると前には元気な晴希くんが私を見ていた。


「晴希くん!!」


「もう、放課後だよ?帰らなくていーの?」


もう、放課後かーーー

「今日は圭都くん待ってようかなーって思って♪晴希くんは部活?」



「おう。圭都に言っとくな、紗英ちゃんが待ってるって」


「ありがと♪」



晴希くんは部活に行ってしまったから、私は1人、教室で圭都くんを待つことにした