そうして、今。
一通り掃除を終えた俺らは、池の前で休憩している。
「知ってる?ハート型の雲を見つけたら写真を撮って待ち受けにすると、恋が叶うんだって!」
興奮気味にそう言いながら写真を撮る叶恋。
「へぇ……」
「透も撮ったら!?」
「いや、いい」
そういうのって男がやると気持ち悪いしな。
「ふぅーん……」
叶恋はそんな俺をじーっと見つめる。
「……んだよ」
「いや、なんかあったのかなーって」
「えっ……」
叶恋の言葉に、俺は驚く。
「いやぁ、あたしって昔からそういうの気づきやすいんだよねー」
なんて頭を掻きながら照れ臭そうに笑う叶恋。
だけどすぐに真剣な顔になって、
「たまには、透の気持ちも聞きたいな。聞いてもらってばっかだし」


