30差の片想い






「え?……ああ、ごめん。聞いてなかった」


 俺ってつくづく最低な人間だと自分で思う。

 だって、大事な親友の相談を聞いてないから。


 コウタもそれを思ったのか、

「お前って最低……」


「悪いって!俺だって色々あんだよ」


 そう言うと、眉を顰めていたコウタは諦めた様にため息を吐いた。


「まあ、聞いてくれよ。もう一回だけ言うからさ」


「ああ、今度は聞くよ」



 俺は座っているコウタと同じ体勢になって、話を聞く気をアピールした。


 コウタは珍しく真剣な顔を見せた。

 俺は、今から言われることに息を呑んだ。












「俺さ……好きな人が、できました」


「…………。」



 俺は、デレデレと気持ち悪く照れているコウタをずっと見つめる。


 そして、ゆっくりと問う。

「……で?」


「で?ってなんだよ。」



 コウタは不思議そうに首を傾げた。


 まさか、お前……

「それだけ、じゃねぇよな?」


 俺はそんなはずはないと思いながらも、一応聞いてみた。




「え、それだけだけど?」