「え?……ああ、ごめん。聞いてなかった」
俺ってつくづく最低な人間だと自分で思う。
だって、大事な親友の相談を聞いてないから。
コウタもそれを思ったのか、
「お前って最低……」
「悪いって!俺だって色々あんだよ」
そう言うと、眉を顰めていたコウタは諦めた様にため息を吐いた。
「まあ、聞いてくれよ。もう一回だけ言うからさ」
「ああ、今度は聞くよ」
俺は座っているコウタと同じ体勢になって、話を聞く気をアピールした。
コウタは珍しく真剣な顔を見せた。
俺は、今から言われることに息を呑んだ。
「俺さ……好きな人が、できました」
「…………。」
俺は、デレデレと気持ち悪く照れているコウタをずっと見つめる。
そして、ゆっくりと問う。
「……で?」
「で?ってなんだよ。」
コウタは不思議そうに首を傾げた。
まさか、お前……
「それだけ、じゃねぇよな?」
俺はそんなはずはないと思いながらも、一応聞いてみた。
「え、それだけだけど?」


