30差の片想い




 そして、教師というものは毎日遅くまで働くということも。


 センセイのことだ、早起きなんて絶対にしないだろう。




 だから、あたしは安心してこの時間に駅に来れるんだ。



「へぇー、そうなんですか。でも、残念ですね。それじゃ、あたしと同じ電車に乗らないといけませんね。」



「いや、お前がずらせばいいだろ。」



 あ。

 今、チクンッて胸が痛んだ。


 効くなぁ、これは。



「えーっ、そんなにあたしのこと嫌いですかー?ショックー」



 なんて、大げさに悲しんでみたりして。

 あぁ、高校生だなって感じで。



 きっと貴方には、ふざけてるようにしか見えてないんでしょう。



 だからそうやって、


「うん、嫌い。…なーんてな」


 簡単に笑って返すのでしょう。



 でもね、あたしには充分なくらいの痛みなの。


 泣きたいくらいなの。




 もしもあたしが泣いたら、貴方はどうする?


 きっと、訳が分からなくなりながら謝るんだろうな。