30差の片想い






 どうしたら泣いている理由が分かるのか、って思いながら。



 きっと、理由を見つけることが出来るまで、俺は池に行き続けるんだろうな。





 クラスが違うし、名前も知らない。

 (同い年なのは知ったけど)



 それでも、すげぇ気になって毎日あいつを見ていた。

 ……1週間前までは。





『最悪……』



 その日、最悪なことに俺は日直だった。

 日直は、7時30分には学校に来なければならないというものがある。


 俺は、28分に家を出た。

 (まあ、俺の家である神社から学校までは、1分もかからない距離だから超余裕で学校に着いた。)



 そして、学校に着いた時。

 俺はあいつを見つけたんだ。



『じゃあな』


『はーい。』




 俺は、急いで校門の裏に隠れた。



『え、は、え……』


 言葉にならない声を出して、必死に考える。