30差の片想い







 あたしは息をすぅと吸った。



「それでね、透。センセイへの恋が終わったのと同時に、気付いた気持ちがあるんだ。本当、遠回りしちゃったなぁ……」


 あたしはへへっと笑う。


 ……分かってる。

 この気持ちは、透にとったら迷惑だってことも。

 意味のない言葉だってことも。


 だけど、それでも言いたい。

 なにも言えずに後悔することだけは、したくないんだ。



 あたしは透の方を向いた。


 そして、透の瞳をじっと見つめ、

「透のことが、好きです」


 はっきりと、自分の気持ちを声にした。
















「…………え」


 透は目を見開いた。


 あたしはそれでも透を、透だけを見つめた。

 自分の気持ちがきちんと透に伝わるために。



 透はしばらくそのままだったけれど、ハッとしたようにあたしから目を逸らした後、ゆっくりと口を開けた。