「……っ」
「俺が櫻井さんに告るのを止めるため……だろ?」
「え………?」
あたしはつい、驚いてしまって二人を見つめる。
透はコウタくんと目を合わせず、バツが悪そうな顔をしていた。
「まぁ、どうせ俺フラれかけてたし?いいんだけどさっ!ムード台無し~」
コウタくんは諦めた様にそう言うと、くるりと透に背を向けた。
そして、頭の後ろで手を組みながら、
「失恋したときぐらい俺に世話焼かせんなってーの」
と言いながらあたしを見て、「なっ?」なんて笑う。
あたしは意味が分からなくて、上手く反応出来なかった。
「じゃあ、俺帰るわ。用事済んだし、後は二人でごゆっくり~」
コウタくんはそう言うと、そのまま歩き出す。
だけど、すぐ止まって、
「あ、そうだ、透。櫻井さんのことを想う気持ちも、今お前がここに来た意味も、お前分かってねえみたいだから教えてやるよ」
透はコウタくんを見る。
コウタくんは振り向いて透を見つめると、ニコッと笑って、
「それが恋なんだよっ☆悩める子羊ちゃんっ♪」
とウインクをした。
……はっ?
あたしは訳が分からなくて何度も瞬きをする。
透も訳が分からないという感じでコウタくんを見つめていた。
なんか、いいこと言ってるみたいだけど……全然そんな雰囲気がしない。


