透はじっと、あたしの瞳を捉えて離さない。
あたしも、透を見つめていた。
今の状況なんか気にせずに。
だけど、
「プッ」
という笑い声に、ふと我に返った。
透から目線を外し、あたしはコウタくんの方を見る。
コウタくんは口元を手で覆いながらも、肩を震わせ声を押し殺しながら笑っていた。
透もいつの間にかコウタくんを見つめていた。
「……ぷっ、あはははははっ」
コウタくんは耐え切れなくなったのか、ついに大爆笑。
はっきり言って、あたしにはどこが可笑しいのか分からない。
「ははっ……あー笑える!マジで、二人とも面白いわーっ!」
コウタくんはそう言うと、笑うのを止めた。
「……透、必死過ぎ!ってか、なんで二人とも見つめ合ってたのー?」
コウタくんはニヤつきながら、あたし達を交互に見つめた。
あたしは恥ずかしくなって、下を向く。
コウタくんはそれから透に近づき、
「なんでここに来たんだよ?」
と、言った。
「なんでって……」
透も困っているみたいだ。
そんなあたし達をよそに、コウタくんは話し続ける。
「えっ!理由もないのに来たのかよ。……って、そんなわけないよな?」


