30差の片想い









~叶恋side~




「櫻井さーんっ!いるー?」


 そんな明るい声が響いたのは、昼休みに入ってあたしがご飯を食べ終えた時だった。


 声の聞こえた方を向くと、そこにはコウタくんがいたんだ。



 透の、仲の良い友達……。

 そして確か、あたしのことを好きな人……だっけ。


 そう思うとちょっと恥ずかしくて、

「はいっ!あたしです!」

 とだけ言って、早足でコウタくんの目の前まで行った。


 早く用事を済ませたかったからだ。




「どうしたの?」


 そう問うと、コウタくんは少し顔を赤らめた。


 透から話は聞いていたけれど、話すのは今日が初めて。

 あたしも、かなり緊張している。



「あの、さ……話、あるから……ちょっと、来てくれないかな?」


「どこに?」


「中庭……?」

 コウタくんは何故か語尾に?マークをつけながら、そう言った。


「あっ、うん……いいよ」



 あたしはそう言うと、一緒にご飯を食べていた友達たちに

「ちょっと中庭行ってくるね!」

 と言った。