俺、なんでおめでとうなんて言えたんだ?
「母さんのこと、もう好きじゃないのかよ……」
そう呟いた瞬間、俺は気づいた。
母さんのこと、もう好きじゃない……。
いや、あり得ない。
だってもう、何年も片想いしてるんだぜ?
だけどどうやら、恋に時間は関係ないようだ。
何故かその言葉がしっくり来たんだ。
心の空いた穴に、まるでパズルがはまるかのようにピッタリと入ったんだ。
「………そっか」
だから、二人がイチャついていても何とも思わなかったんだ。
何にも、感じなかったんだ………。
「そりゃあ、おめでとうって言えるよな」
ははっと笑った。
なあ、叶恋。
俺の不毛な恋、終わったよ。
なんか、終わってたみたいだ。
神様に願っていた。
〝この恋を終わらせてほしい〟って。
今、叶ったみたいだよ。


