30差の片想い







 そう言うんだったら、教えてくれてもいいのに。

 そう思った夕食だった。









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 あれからも、変わらず叶恋のことばかり考えている俺。

 もちろん、たまに父さんが言った言葉のことも考えている。


 俺は、何に気付いてないんだ?

 何に気付かないといけないんだ?



 ……それに、母さんのことももうよく分からない。


 本当になにも思わないんだ。

 なにも思えないんだ。



 一体、俺はどうしてしまったのだろうか。


 自分の心が、気持ちが分からなくて、どうしたらいいのかも分からない。

 毎日考えるけど、分からないまま。





 そして悩み過ぎて疲れてきた今日、家に帰ると母さんが何故かオシャレをしていた。

 いや、別にいつもがダサいとかではなくて。


 ただ、服装やメイクがいつもより気合が入ってたんだ。




「……母さん、どこか行くの?」

 俺は鞄をソファに置きながらそう言った。


「え?……あら、おかえり透」