辛いけど、また少しそれとは違う気がする。
でもその理由を、あたしはよく分からなかった。
いや、分かりたくないって思っているのかもしれない……。
なんて、センセイの前でもこんな調子だ。
「担任としての言葉だったけど……言うなって言われてたのに…ごめんな」
センセイは申し訳ない、と頭を少し下げた。
あたしは慌てて首を振る。
そんなこと、もうどうでもいい。
それにしても、不思議だ。
透はどうして〝あたしのことが好きか〟なんてセンセイに聞いたんだろう。
センセイと別れてからも、ずっとその疑問がなくなることはなかった………。
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