でも、違ったんだね。
透はそんなあたしを、小馬鹿にしてたんだ。
きっと、心の中では「なんだこいつ」なんて思ってたんだ。
「なに言って……」
「あたしだって!強くなりたいんだよっ……でも、無理なんだもん。辛いんだもん」
「おまっ……なにか勘違いしてるんじゃ」
「何処が勘違いっ!?透が言ったんじゃん!」
「いや、だから……」
「だったらあたしも言わせてもらうけど!透もお母さんに十分愛されてるじゃん!!」
「っ!」
気づけば立ち上がっていた。
気づけば透にそう言っていた。
透の表情も、気づけば歪んでいた。
「ずるいよっ!例えそれが家族愛だとしても、透はお母さんの一番じゃない!あたしはっ……あたしは、ただの生徒なんだよ?何も気にせず平気で彼氏いるの?なんて聞けるくらいの存在なんだよ!」
「……んだよ、それ。それとこれは違うだろ」
「一緒だよ!透は幸せだよっ!あたしよりもずぅーっと!!」
「どっこも幸せじゃねえよ!!」
透も勢いよく立ち上がって声を荒げた。
そんな姿を見たの、初めてかもしれない。
でもそんなの、気に出来なかった。
「お前には分かんねえだろっ……!大事にされるから苦しい気持ちが」
「分かんないよ。あたし、愛されてないもんっ!」
「だーかーら、俺もだって!」


