ー図書室ー
(ここならあんまり人来ないし…)
彰を椅子に座らせて後ろに立つ

「タオル貸して。」

「タオル?はい」

彰の柔らかい髪を
丁寧に乾かす

「ちょっ!
あ、葵…恥ずいからっ!!!」

赤い顔で照れたように
抵抗してくる

「彰はちゃんと髪乾かさないから
よく風邪引くんだよ?」

「…そう、だけど……」

子犬のような目で上目遣い
してくる彰。
(もう、そんな可愛い顔されたら
何にも言えなくなっちゃうじゃんっ)

「彰……」
後ろから彰の顔を引き寄せて
キスをする。

「んんっ……」
いきなりのキスに驚く彰。
「葵っ…だっ、だめぇ…んっ」

「ん、はぁ…
彰、可愛すぎなんだよっ…」

「人が、んっ…来ちゃう…からっ…」

図書室には今、誰もいない。
二人の甘い声が部屋に響く

「じゃあ、もうやめようか…」
私は彰から離れて
荷物をまとめ、帰ろうとすると

「や、やだっ…
葵とキスまだしたい…」

私の腕を掴んで耳まで赤く
しながらおねだりしてきた