人は誰だって願えば叶う。
それを教えてくれたのは君だった。



「由奈!」
名前を呼ばれて振り返るとそこにいたのは幼馴染けん私の好きな人、柏倉 陽。
「‥‥陽。」
「由奈、おいてくなって」
「あぁ、ごめんごめん」
「ったく、バカ」
くしゃっと頭を撫でられた。
せっかく綺麗にセットにたのにこれじゃあ台無し。
「せっかく綺麗に髪の毛して来たのに」
ムッと私が顔をしかめるとまぁまぁと言うように陽はニコッと笑った。
まるでキラースマイル。
私はカーッと顔が赤くなる。
「‥‥バカ」
そう言って陽の先をスタスタと歩いた。

後ろからは「待てって!」という陽の声が聞こえてきた。