「ん…ヤじゃない……けど、夜は予定があるから、それまでなら…」
カールした髪の毛を指に絡ませながら、私は答えた。
部屋の中は簡素だった。
白くて大きなベッド、ベージュのカーテン、茶色いカーペット。
きっと観光ホテルのつもりで建てて、客が入らなくてラブホにしたのかな。
部屋の中に入ってすぐに、抱き合ってディープキス。
そのまま、ベッドの上に押し倒された。
チュッ、チュッ、チュッ…
私の首筋に、たくさんのキスの雨を降らせる松本さん。
ブラウスのボタンを外そうとする
彼の手を私は軽く払いのけた。
洋服を引っ張られたり、そこら辺の床に放置されるのが我慢出来ない。
「ちょっと待って」
上半身を起こして、自分から服を脱ぎはじめた私に、松本さんは少し驚いていた。
「風呂を溜めてくるね」
時間制限を思い出したのか、ボクサーパンツ一枚の姿でバスルームへ急ぐ。
彼の下半身が盛り上がっているのを、私はしっかりと見た。
水の音がする間、ベッドに寝転び、白い天井を見ていた。

