愛してもいいですか




「宝井さん、何だか顔色明るいですね」

「え?」



それから数日後の、水曜日の夜。

ムーディな音楽が流れるイタリアンレストランで一緒に食事をする相手、松嶋さんは笑顔で言った。



爽やかな水色のネクタイに紺色の無地のスーツ。垂れたつぶらな目でこちらを見る彼に、私は口元を紙ナプキンで拭う。



「そうですか?いつも通りだと思うけど……」

「なんか表情もすっきりしてるし、心なしか肌も綺麗になった気が……あ、化粧品変えました?」



言われてみれば、最近肌の調子がいい。化粧ののりもいいし……でもなにか変えたっけ?

化粧品は変わっていないし、夕飯は相変わらず外食かコンビニ。あと変わったものといえば……思い浮かぶのは、最近の昼食。



「あー……そういえば最近、野菜よく食べてるかもしれないです」

「野菜?」

「最近昼食を秘書が作ってくれるんですけど、それが野菜メニューばかりで」