「あんまり勝手なことばっかり言ってると、俺もさすがに怒っちゃいますよ?」
最後に念を押すように言ったその目だけは笑っておらず、見ていただけの私も思わずビクッとしたくらいなのだから、言われた張本人の二人はさぞかし恐怖を感じただろう。
弱々しく「すみませんでした……」と呟いた二人に、またその顔は笑顔となった。
「よし、じゃあ会社に戻りましょうか」
「え、えぇ……」
そして至って普通の様子で、日向は私の手からヘルメットを受け取りまた中へと戻って行く。
……変、なの。
どうして、日向には心を読まれてしまうんだろう。どうして、ほしい言葉を知っているんだろう。
ついさっきまで痛かった胸が、一瞬で温かくなるくらい。



