愛してもいいですか




「今日こそいい相手を探すんだから」



高望みなんてしない。ただ、誠実で優しくて、私自身を想ってくれる人と出会いたい。

幸せは、自分で手を伸ばさなきゃ掴めないんだから。



よしっ、と拳を握り、トイレを出る。目の前の大きな扉のホールでは既にパーティが始まっており、たくさんの明かりと人でにぎわっている。



「いらっしゃいませ、こちらで受付をどうぞ」



入り口での受付を終えると、あとは立食しながらの自由時間。適当に飲み物でも飲みながら相手を探そう。

そう一人、煌びやかなホールの中を歩いて行く。



「お嬢さん、飲み物はいかがですか?」

「え?あぁ、ありがとう……」



すると突然かけられた声に振り向くと、そこにいたのは……なんと、日向。

グラスを二つ手にしてにこりと笑うその顔に、私の顔は一気に嫌な顔になる。



な、なんで……。



「なんであんたがここにいるのよ……」

「秘書ですから!結婚に焦る架代さんがダメな男に引っかからないように見守りに来たんです!」

「は!?」



思わず出た大きな声に何事かとこちらを見る周囲。その視線に気付き、私は声を小さくする。