「架代さんは、間違ってなんていないです」 「え……?」 「あなたの選んだものが正しいはず。俺は、そう信じています」 頭上から囁く声は、まるで自分を信じたい私に心を重ねるように響く。 その一言に、不安や悲しい気持ちが、和らいでいくのを感じた。 受け止めて、抱き締めてくれる人。その腕が愛しくあたたかく、また涙が溢れ出す。 日向が、信じてくれるのなら。私も自分を信じよう。互いに心を重ねるように。