愛してもいいですか




一晩明けた、翌日の午後。

社長室でカタカタとパソコンのキーボードを打ち仕事をこなす私と、棚にあるファイルをパラパラとめくり目を通している日向、といういつも通りの光景がそこにはあった。



「日向、今週の土曜日ってなにかスケジュール入ってる?」

「土曜日ですか?ちょっと待ってくださいね……えーと、特にはないですね」



胸ポケットから取り出した黒い小さな手帳を確認し教えた日向に、私は一度手を止める。



「じゃあその日、私休ませて貰うから。次の日出勤になってるから、大丈夫でしょう?」

「え?あ、はい。わかりました、ならその日はスケジュール入れないでおきます」

「えぇ、お願い」



予想通り特別用事もなく、すんなりと取れた休み。日向はスラスラと手帳へメモを記すと、何かに気付いたように言う。



「珍しいですね、架代さんが休み取るなんて……あ、もしやあの男とデートですか?」

「え!?」

「あ、図星だ」



な、何でわかったの!?

つい驚き反応をしてしまう私に、その顔は『わかりやすいなぁ』と言わんばかりに笑う。