愛してもいいですか




そしてそれから一日が経った、翌日の夜。

今夜のパーティ会場がある新宿のホテルにやってきた私は、いつもより高さのあるピンヒールをコツ、と鳴らしながらホテルのロビーを歩く。

既に人は結構集まっているようで、会場であるホールへ続く通路は人で沢山だ。



「ね、ねぇ……本当に、変じゃない?」

「えぇ。大変お似合いですよ」



少し緊張気味に通路にある大きな窓ガラスを見れば、そこに映ったのは黒のホルターネックワンピースを着た、自分の姿。

首元から鎖骨のデコルテは黒いレースから肌が見えて、セクシーだけどいやらしさのない黒のワンピース。スカートの丈が少し短い気もするけれど、日向いわく『綺麗な足なんだから出したほうが絶対いい』……とのことで。

いつも毛先を巻いておろすかまとめるか、といった程度にしかいじらない髪も、日向が器用に頭の上でまとめてくれた。



正直、いつもと違う格好で恥ずかしいというか……。でも、それは予想以上に自分に合っていて、文句のつけようがない。

黒いラメのクラッチバッグを手に、視線を窓から隣の日向へと移せば、ストライプ柄のライトグレーのスーツに黒のベスト、赤いネクタイとパーティ仕様の装いの日向がふふと笑う。