今井を見れば、それはもう真剣な眼差しをこちらに向けていて、思わず笑いが洩れた。
「ははっ……アンタ本当にあの今井? いつからそんなキャラになったのさ。万引きばっかやってて、しくじって見付かって。ボクに強く言えないくせに強がる事だけは一人前のただのバカで。アンタそんなに熱い男だったの?」
あまりに真剣な顔してるからこっちの方が恥ずかしくなって、いつもより饒舌に言葉を紡ぐ。
口元に笑みを作って叩いた憎まれ口は、ただの照れ隠しだった。
「な、何だよその言い方……。俺は確かにバカだけど、そんな言い方ねーだろ! ……俺、本当はお前に憧れる気持ちもあったって言っただろ……。だからよ、その……、」
今井はバツの悪い顔をして、視線を逸らす。もごもごと口篭らせてはいるが、何かを必死に伝えようとはしているようだ。
もう、苛立ちを感じはしなかった。純粋に言葉の続きが気になったので無言で促す。
「お前と普通に仲良くなれたらいいって思ってたんだよ……!」
予想だにしない言葉に、思わず目を見開く。
何を言っているんだ。ボクと仲良くしたいなんてどんな物好きなのさ。それに、昨日も思ったが憧れるって何だ。ボクの何処に憧れる要素がある? ボクは大して何も持ってはいないのに。昨日言っていた容姿と頭の事を言っているのだろうか。
だけどもう、何でもいいやと思えた。
今井の言葉が、嫌じゃないと思った。思えたんだ。
ボクが変わったと言ったのは、こういう変化も含まれていたんだろうか。ボクにこんな変化すらも訪れるとこいつは何処かで予感していたのだろうか。
今のボクになら、自分の声が届くかも知れないなんて、愚かな希望を抱いていたのだろうか。
「……ホント、バカなんじゃないの、アンタ」
そう言って顔を逸らせば、今井が微かに笑ったのが、気配で解った。
ボクは今井を見る事は出来なかった。
だって今ボクは、物凄い情けない顔をしているだろうから。
「ははっ……アンタ本当にあの今井? いつからそんなキャラになったのさ。万引きばっかやってて、しくじって見付かって。ボクに強く言えないくせに強がる事だけは一人前のただのバカで。アンタそんなに熱い男だったの?」
あまりに真剣な顔してるからこっちの方が恥ずかしくなって、いつもより饒舌に言葉を紡ぐ。
口元に笑みを作って叩いた憎まれ口は、ただの照れ隠しだった。
「な、何だよその言い方……。俺は確かにバカだけど、そんな言い方ねーだろ! ……俺、本当はお前に憧れる気持ちもあったって言っただろ……。だからよ、その……、」
今井はバツの悪い顔をして、視線を逸らす。もごもごと口篭らせてはいるが、何かを必死に伝えようとはしているようだ。
もう、苛立ちを感じはしなかった。純粋に言葉の続きが気になったので無言で促す。
「お前と普通に仲良くなれたらいいって思ってたんだよ……!」
予想だにしない言葉に、思わず目を見開く。
何を言っているんだ。ボクと仲良くしたいなんてどんな物好きなのさ。それに、昨日も思ったが憧れるって何だ。ボクの何処に憧れる要素がある? ボクは大して何も持ってはいないのに。昨日言っていた容姿と頭の事を言っているのだろうか。
だけどもう、何でもいいやと思えた。
今井の言葉が、嫌じゃないと思った。思えたんだ。
ボクが変わったと言ったのは、こういう変化も含まれていたんだろうか。ボクにこんな変化すらも訪れるとこいつは何処かで予感していたのだろうか。
今のボクになら、自分の声が届くかも知れないなんて、愚かな希望を抱いていたのだろうか。
「……ホント、バカなんじゃないの、アンタ」
そう言って顔を逸らせば、今井が微かに笑ったのが、気配で解った。
ボクは今井を見る事は出来なかった。
だって今ボクは、物凄い情けない顔をしているだろうから。

