扉をノックすると、はい、と中から穏やかな返事が聞こえてくる。けど、何と言えばいいのか解らず(ボク、と言うのも、日生です、と言うのもキャラに似つかわしくない気がした)、おねーさんが扉を開けてくれるまで馬鹿みたいに待つ事しか出来ずにいた。ほんの数秒待つと、おねーさんは扉を開けた。ボクの姿を確認すると、日生くんだと思いました、と言って笑った。
「どうかしましたか?」
「ちょっと、聞きたい事がある。……昨日の事で」
真剣な面持ちで言えば、おねーさんはボクから異様な空気を感じ取ったのか、何とも表現し難い表情をした。恐らく何を問われるのかも見当がついている事だろう。どことなく不安そうで、憂うような、僅かな影がさした……けど、決心や覚悟が窺えるようでもある。
「……どうぞ」
おねーさんはそう言ってボクを中に招き入れた。ボクを通し、丁寧に扉を閉める。その動作を見て、やっぱり解っているんだろうなと思った。
「何でノックしたのがボクだって解ったの?」
想定外の質問だったのか、おねーさんは一瞬ぽかんとした。でも、すぐにふふっと笑う。
「シンなら、ノックした後に「俺だ」って言いますから」
「ああ、なるほどね」
「ええ。あ。どうぞ、ソファーに掛けてもいいですよ」
おねーさんはそう言って、右手の平の指を綺麗に揃えて、スッとソファーに向けて指した。今回、ボクは素直にそれに従い、少しの躊躇も無くゆっくりとそれに座した。おねーさんは姿勢よくゆっくりとベッドに近付き、そこに腰を下ろす。ゆっくり話せる態勢が整った事を確認したボクは、早速本題に入ろうと口を開いた。
「どうかしましたか?」
「ちょっと、聞きたい事がある。……昨日の事で」
真剣な面持ちで言えば、おねーさんはボクから異様な空気を感じ取ったのか、何とも表現し難い表情をした。恐らく何を問われるのかも見当がついている事だろう。どことなく不安そうで、憂うような、僅かな影がさした……けど、決心や覚悟が窺えるようでもある。
「……どうぞ」
おねーさんはそう言ってボクを中に招き入れた。ボクを通し、丁寧に扉を閉める。その動作を見て、やっぱり解っているんだろうなと思った。
「何でノックしたのがボクだって解ったの?」
想定外の質問だったのか、おねーさんは一瞬ぽかんとした。でも、すぐにふふっと笑う。
「シンなら、ノックした後に「俺だ」って言いますから」
「ああ、なるほどね」
「ええ。あ。どうぞ、ソファーに掛けてもいいですよ」
おねーさんはそう言って、右手の平の指を綺麗に揃えて、スッとソファーに向けて指した。今回、ボクは素直にそれに従い、少しの躊躇も無くゆっくりとそれに座した。おねーさんは姿勢よくゆっくりとベッドに近付き、そこに腰を下ろす。ゆっくり話せる態勢が整った事を確認したボクは、早速本題に入ろうと口を開いた。

